カラハリの夜明け - Masa a Kgalahadi: Dawn of Kalahari -

ボツワナにJICA SVとして派遣される記録

値段交渉

ボツワナはあまりボッタクリに合わないので、値段交渉はそれほど要らないのだけれども、生活の知恵みたいなものがあります。

ちょっと多めに買うからオマケしてってやつですね。

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先ほど、露店でミカンを売っていたので幾らか訊いたら、大きい方はP2だとのこと。

「それならP5払うから3つちょうだい。」と言ったらオッケー。

だいたいこんな感じ。

日本よりもドンブリ勘定なので、さらにゆるいです。

 

ただ観光地は事情が違います。元より海外観光客向けの価格なので高いんです。

そこでボツワナ在住だと言うとボツワナ価格(おそらく公的に二重価格になってます)が適用してもらえます。さらにボランティアだとかなんだとかで情緒に訴えかけると混雑していない場合はかなり安い価格を提示してもらえることもあります。

新しい犬

犬を飼い始めてみたものの、1ヶ月の短い時間を共にしただけで、チブクは亡くなりました。

原因はパルボウイルスだろうとのこと。致死率の高いウイルスです。

ちょうど発症の1週間前に予防接種をしたところでした。抗体が効きはじめるのが2-3wと言われていますので、母体からの移行抗体が少ないところに、予防接種が効く前に罹患してしまったものと推察されます。

どうしようもなくて、苦しかったです。

 

後輩隊員が犬を飼いだしたところで、その犬がドミトリーを離れる=後輩が配属先に引っ越すところまで、亡くなったチブクのことを思いながら過ごしました。

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後輩の子犬はチブクの従姉妹にあたる子です。名前はカディ(ローカルのワイルドフルーツで作るお酒の名前)です。

 

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環境教育プログラムの視察でガードドッグになる子犬らに囲まれて、やっぱり新しい犬を飼おうと決心しました。

 

同僚の甥っ子が子犬を売っているというので見にいってそのまま買ってきました。

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名前はパニ(モパネワームと呼ばれるヤママユの幼虫のこと)で、二月産まれの女の子です。

犬の個性の違いを楽しみつつ、距離と愛情を大切にしながら、ボツワナのパートナーにしたいと思います。

生活インフラについて(ボツワナ編)

やっと引越しが決まりました。

水道はWater Utility Corporationの窓口に行って開栓の手続きを行います。

必要なものは賃貸契約書、パスポート、そしてTitle deedという大家さんの土地利用証明みたいなものです。

以前の使用者がある場合は、その利用者が登録解除をする必要がありますので、あわせて大家さんに確認しましょう。

 

電気はメーターのバーコード上にある数字があれば良いようです。

その数字を持ってスーパーマーケットなどに行き、コード番号を発行してもらいます。

メーターにその番号を入力するとつかえるようになります。

 

インターネットは遅い回線しかありません。

ADSLも日本ほどスピードが出ませんし、Pingのスピードが70msecとか、ちょっとタイムアウトになる数字が出てきます。

Mascomなどが提供しているブロードバンドは有線ではなく、携帯電話の空中線を使うものなので、速度は3G程度になります。

まともな競争をして価格と品質を向上させていないので、近隣諸国からどんどん取り残されていきます。

フンコロガシに魅せられて

フンコロガシ

生物学が好きな人なら、幼少期に読んだファーブル昆虫記(Fabre's Insect Book)を読んでワクワクした経験があるのではないでしょうか。

残念ながら日本には丸い球を作ってコロコロ転がすフンコロガシはいません。留学先のミネソタにもいませんでした。
センチコガネやダイコクコガネなど、そのたの糞虫はもちろんいますけどね。

アフリカや欧州にはフンコロガシがいるというので、いつか出会えるのを楽しみにしていました。

2月下旬にボツワナ1周の出張を終えるころ、Jwanengの入り口で小休憩を取っていたらフンコロガシがいました!!!

もう大興奮です。
つつくと死んだふりをすると知りませんでした。おもしろーい。

新鮮な牛糞に飛んできて、かき集めて糞玉を作ります。

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もう球になったからいいんじゃないかと思ったら、気に食わないのかまだ掻き集めていきます。そして動き出したと思いきや、戻ってまた大きく整形しなおします。

 

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この回りだしてから「あれ、ちょっと待てよ、無し無し。」って雰囲気がとても面白いです。

確かに自分のサイズに対してベストサイズはあるわけです。それを間違うと幼虫の養育房にもなる糞玉が足りなかったりすることになりかねません。

やがて満足サイズになったのか、糞玉を転がしていきます。

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先の糞玉を転がしだしたけど、やっぱりやめたと戻すときやどんどん糞塊から遠ざかっていく時に疑問がわきました。フンコロガシは方向を理解するメカニズムを持っています。匂いか、それとも太陽光か。ファーブルはこの方向を知るメカニズムについて調べていたっけ。ちょっと思い出せません。

アフリカに来たら見たいと思っていたフンコロガシですが、牧畜王国のボツワナでは意外と簡単に見つけることができました。まだ私の任期は始まったばかりですので、引き続きフンコロガシを探し回ってみます。

ちなみに糞玉を作らないタイプの糞虫も何度か見かけているので紹介しておきます。 

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飛び立つところを撮影しました。

展望台に上ったら同じように緑色の糞虫がいました。

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糞虫はいろいろいますが、日本にもいるセンチコガネのように非常に美しい光沢の種がいます。

 

フンコロガシの社会価値

世の中には要らない生き物などいないと言いますが、フンコロガシは面白いだけではなく生態系の中でとても重要な役割を果たす昆虫です。

例えば地球にとってあまりにも役に立たない人間のことを皮肉を込めて「ウンコ製造機」と言う人もいます。そう、私たちはみんな生態系の輪を回すために食事をしてウンコを作り出していて、そのウンコが土に還って生態系を豊かにするのはよく知られています。
このウンコをより細かくし、地下に埋め、植物の育ちやすい土壌を作るためにフンコロガシがとても役に立っています。さらにウンコに含まれるあまり好ましくない微生物や寄生虫による被害も食い止めてくれる役割を果たすので、牧畜業にとっては無くてはならない存在です。

ところが近年、飼料に抗生物質などの薬品を混入させて病気を防ごうという試みが増えていることがフンコロガシにとっては大きな脅威になっています。毒入りの餌を食べた牛の糞は、やはり毒入りの糞なのです。この毒性によってフンコロガシの生態系が脅かされています。

フンコロガシがいる社会は、地球循環がきちんと回っている健康的な社会です。
ウンコをウンコと簡単に片づけるのではなく、生態系を巡る栄養の形として捉えなおしてみてください。
もちろん医学的にはウンコは健康のバロメータとして重要な指標にもなります。
途上国に生活をする多くの仲間たちには、ウンコを見つめ直す機会にしてもらえたら嬉しいです。

フンコロガシの糞玉づくりは観察していても20分ぐらいしかかかりません。牛糞はそんなに臭くありませんから、機会があったら牛糞を観察してみてください。

「うちには変な日本人がいる。あいつはウンコをじっと見つめているんだ。わざわざ日本からやってきてウンコを見ている。どうしたと訊いたらフンコロガシが面白いんだと。あの日本人の方がよほど不思議だよ。」

そんな風に日本人が誤解されるように引き続きがんばっていきます。

犬を飼い始めました

住居が決まった時に見かけた仔犬。
会社の隣家の犬だったので1頭引き受けることにしました。
まだ生まれて間もなかったのでそのまま飼っていてもらったのですが、母親が死んで授乳されていないこと、大きくなってきて成犬との食事競争に負けていること、隣家があまり栄養を与えていない状況もあったので、5週目ぐらいですが引き取ってきました(7-8週令で親元を引き離すのが定説です)。

名前はチブクです。

2年間しか滞在しないボランティアが犬や猫を飼うことについては、これまでもいろいろと問題が提起されてきていましたが、ボツワナの犬事情は基本的に半野良飼いです。家についている野良犬みたいな状態で餌も残飯以外ろくに与えられずにいるのでみんなアバラが見えています。
犬のプロに問い合わせたところ、番犬としてあまり構わずに飼うならば手間もかからないし問題ないだろうということなので、番犬と寂しさを紛らわせる2つの目的で犬を飼ってみようと決断しました。

動物病院に連れていき、診察を受け、除ダニ剤を投与され、抗生物質を注射され、帰ってきたらシャンプーで洗われて(どうも疥癬の疑いがあるとのこと)、ガクブルしていましたが、足元にすり寄ってきては安心して丸くなる姿はかわいいものです。

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夜に主人がいなくなるとクークー鳴いて寂しさアピールが強いです。
1頭飼よりも群飼の方が動物愛護の観点からは優れているのは理解しているので姉を連れてくるべきか迷います。でも手間が大変になるもんなあ…。

自分の心が折れて一緒に寝てやりたくなりますが、心を鬼にして外に放置しました。
外飼いが譲れない線ですので、これだけは。

犬でも猫でも、飼う事はなんの問題もないと思いますが、予防接種や病気への対処、近隣住民や会社の理解など多くの社会要因も含めて判断してください。

自分の場合は会社が野生動物に関わるので、自分がいなくなった後の面倒を頼むことも話し合ってから飼うことに決めています。