カラハリの夜明け - Masa a Kgalahadi: Dawn of Kalahari -

ボツワナにJICA SVとして派遣される記録

アフリカ最高峰キリマンジャロに挑む 行程を振り返る1 キリマンジャロ登山開始まで

8月7日にボツワナのGaborone空港を出発し、8月8日にDar es Salaam空港に到着しました。取り急ぎ宿にチェックインしてマラウイから来るNさんを待ちます。アーリーチェックインを許可してくれたSafari Innはダウンタウンでは比較的安めの宿です。エアコンが付いていませんでしたが、唸りをあげて回る天井扇がついていました。タンザニアにはハマダラカがいるので、ハードな夏場はエアコン付きが良いと思います。

Nさんを待っている間に翌日のバスのチケットを買いに行きました。Dar es SalaamからMoshiまでのチケットを2枚。

気を付けないといけないのはタンザニアの道路事情が悪いので、距離は500㎞強ですが、時間がとにかくかかります。ボツワナだと5-7時間ぐらいでしょうか、しかしタンザニアでは10時間以上かかります。その間に休憩は1回のみですが、必要になったらバスのドライバーに言ってバスを止めてもらって用を足してください。また、アフリカではバスにシートベルトが付いていないことがよくあります。道が荒れていたり整備不良で長距離バスでも道から飛び出て転倒したりする事故は良くあります。必ずシートベルトの付いているバスを使ってください。

そして未だによく分からないのですがタンザニア時間というものがあります。もしかしたらケニア時間も同じようにあるのかもしれません。10時というのが標準時間(グリニッジ時間)だったり、日の出からの時間(6時を0時としてカウントしていく)を指したりするらしいのですが、タンザニアで生きている人にはこのように2つの時間があって、しかもローカルの人はそれらをあまり区別せずに使うために、先の時間が非常に分かりにくいです。彼らに何度確認しても間違っているわけではなく別な時間軸を使っているだけなので無駄です。いつも半日の余裕を見て行動しましょう。

ダルエスサラームではタンザニア派遣の同期隊員らとハングアウトして一緒にシーフードなどを食べに行きました。ちょうどこの日がNさんの誕生日だったのでみんなでお祝いをしたりしました。スワヒリ語を使いこなす同期隊員たちの姿にかっこいい!と思ってしまいます。自分はツワナ語に関しては挨拶から少しずつ覚えようとしてはいますが、難しすぎて断念しています。
因みに東アフリカのスワヒリ語ボツワナ南アフリカの一部で使われるツワナ語はどちらもバントゥー語系なので、似たような言葉が沢山あります。
例えば「問題ない」というのはスワヒリ語では「ハクナ マタータ」ですが、ツワナ語では「ハホナ マタータ」。鶏肉はスワヒリ「ニャマ ヤ クック」、ツワナ「ナマ ヤ コッコ」になります。変化著しい音声言語にあって、しかもスワヒリはインド洋交易の影響を強く受けているにも関わらず、ここまで似ているのも面白い。

久しぶりの仲間の元気な姿、そしてボツワナでは食すことのできない海鮮料理に元気をもらって、明朝の早い出発に備えてホテルの支払いや荷物のパッキングを済ませ、窓を開けて寝ました。タンザニアの窓には網戸がついているのがありがたい!

 

2日目(8月9日)

長距離バスでダルエスサラームからモシまで移動。バスに乗り込むと買っておいた座席のシートベルトが使えない。仕方ないのでいろいろ試して2つほど後ろの座席に移動した。バスチケットを買うときに散々「シートベルトはあるか、使えるか」を確認したのに、巻き取り機が壊れていたり、アンカーに固定できなかったり、不具合を抱えているものが少なくない。
後で乗り込んできた客には「すまんが、そこの席と変わってくれ」と頼んでシートベルトの使えない席に移動してもらったが、そのことで問題になることは無かった。基本的に教育水準の高くない人たちはなんでシートベルトに拘るのかを理解しないし、締めもしないので、気軽に「ああ、分かった、それなら僕はこっちに座ればいいんだね」と受け入れてくれたのはありがたいが、シートベルトをできないという事はそれだけ危険な席ということで少し複雑な気持ち。

バスはダルエスサラームの街を出るとゆっくりと走り続けます。休憩は出発から5時間以上経ったところで1度だけありました。場所はちょうど中間地点ぐらいになるKorogweから少しMoshi側に行ったところにあるドライブイン。皆さん、お腹がすいたようで食事を買ったり、トイレに行ったりしています。Nさんはフルーツを購入しましたが、スワヒリを喋る彼女と英語しか喋れない僕に提示される金額が違いすぎて笑います。2倍ぐらいは違ったんじゃないかな。

ところでこのトイレの性別ピクトグラム、どう見えますか?
日本だと赤は女性、青や黒は男性という色による観念づけが一般的ですが、ここでは赤が男性、黒が女性でした。

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バスは30分強の休憩を終えると、再び走り出します。
なかなか急峻な丘を背にしたサイザル麻の畑、ローワーモシの田園地域は灌漑施設の発達した水田エリアもありました。



この灌漑施設を建設して農業開発を推進したのは日本だったようで、こちらの本に書かれていました。

アフリカ農業と地球環境―持続的な農業・農村開発はいかに可能か

そうこうしているとMoshiに到着です。もう夕方です。バスターミナル付近で降ろされ、本日の宿We Travel Hostelに歩いて向かいます。
こちらは最安でもなんでもなかったのですが、とりあえず中心部にあってレビューが多いということで選んだ宿です。
部屋は比較的古臭いですが及第点、瓶入りのコーラがめちゃくちゃうまくて驚きました。タンザニアに来たら瓶のコカ・コーラを是非ともお試しください。

夕方にツアーエージェントが宿までやってきて装備と翌日の予定確認をして、足りない装備があるかどうかを確認しました。とりあえず長ズボンを忘れた私でしたが、同行のNさんが長ズボンあるよとのことで借りました。
それ以外だとシュラフ(-10℃で快適に寝れるぐらいのもの)と厚手の手袋を貸してもらいました。
繰り返しになりますが、春の富士山に海から登るぐらいの心構えで装備を持って行くと良いかと思います。持っていない装備は多くのツアー会社が貸し出してくれますが、レンタル費用は販売価格の1/3ぐらいでとても高いです。やっぱり持って行きましょう。
夜は近所のローカルレストランで食事をしました。これ、あれ、それ…と好きに頼んだら1000円近い金額になってしまいました。

イカがあったりするのがタンザニアの良いところ。海鮮料理うれしい。

 

3日目(8月10日)

朝、荷物をまとめて、持って行かない荷物は宿に預けます。

ガイドが迎えに来ると、下にはマイクロバスが人満載で待っていました。
乗り合いなのかなと思ったら、全員今回のキリマンジャロ登山のチームだそうでビックリしました。今回の登山パーティーは登山客2名、ヘッドガイド、サブガイド、コック、ウェイター、ポーター6名の合計12名になります。もっと少なくても良いんじゃないかなと思うのですが…。


一行はまずMarangルートの起点にある事務所へ行き登山登録をします。私たちの登るロンガイルートには登録事務所が無いためです。

この登録が終わるとキリマンジャロ山麓道路を反時計回りにぐるっと走ります。

途中で昼食休憩。ローカルスタッフはローカルの食事を、私たちにはお弁当が用意されていました。肉が好きじゃないと伝えておいた僕にはなぜかベジタリアン弁当でしたが、もちろんそれで構いません。

ロンガイゲートに近づいたかと地図を確認すると、この道路はケニア国境と100mぐらいしか離れていません。歩いて森を抜けたらケニアです。
ロンガイルートへの分岐点で仮設登録所みたいなところがあり、ビニールシートの屋根の下で何やら登録を行います。


そこから脇道を登っていくと道路わきには針葉樹の植林になり、なんだか懐かしい気持ちになります。ボツワナに来てから植樹された森を見たことがなかったですから。植林の下は草が刈られていて、場所によっては畑に使われています。アグロフォレストリーとかそういうやつだと思います。林業+農業でもっと土地を活用しようという試みです。

急峻な道路を上がっていくと猿がいました。白い縁取りの黒いマントを羽織ったような、美しい毛並みのコロバスモンキーです。地上をぴょんぴょんと移動すると長く美しい毛並みが波のように揺れて実に優雅でした。

やがてロンガイゲートに到着、クルマに満載だった荷物を下ろし、重量を計測してそれぞれのポーターが荷物を持ちます。登山登録をここでも行って、いよいよ登山です。

荷造りなう


ポーターの持てる重量は20㎏までと規制されている。


チーム全員で登山前の記念撮影

準備が整ったらいよいよキリマンジャロ登山開始です。

キリマンジャロに挑む 準備と装備編

JICAボランティアには任国外旅行という制度があります。

待遇と諸制度【青年海外協力隊/日系社会青年ボランティア】 | JICAボランティア


休暇を利用して最大20日間の任国外旅行を認めるというもので、JICAのボランティアは任地と周囲のまだ知らぬ国々で新たな体験をして今後の活動強化に努めます。

JOCVは行ける国が限られており、だいたい近所の国(ボツワナからだとマラウイ南アフリカケープタウンザンビアジンバブエケニアは行っても良い国リストに含まれるが現地事務所の内規で禁止されたまま)と日本および宗主国ぐらいなものですが、シニア海外ボランティアは制限が無いので少し遠い国に足を延ばすことも可能になります。

アフリカに行くなら登っておきたいと20年来思っていたキリマンジャロに登ることにしました。2017年中に登りたいと思っていたのですが、同期で登る人たちとうまく繋がれず、残り1年というところで二本松訓練所時代の同期で山好き仲間でマラウイ隊員のNさんと計画を立てました。

・先ずは計画、情報収集

計画を立てようにも情報があまりありません。特に日本語になると体験記みたいなものは見つかるのですが、網羅的な情報、分かりやすい地図情報などが見つかりません。地図などもスケール感が分かりません。

頼りになるのは事前に登った仲間の情報です。細かい問合せにも答えてくれます。

今回は山小屋のあるマルンガルート(通称コカ・コーラルート)ではなく、景観と日数優先でロンガイルートで登ることになりました。

www.mountkilimanjaroguide.com

依頼をするツアー会社はNさんの友達がやっているということで、費用はJOCVの隊員らの情報よりも5万円ぐらい高いですが、友達優先ということでそのエージェントを使うことにしました。

行程は長引くほどお金がかかります。今回はロンガイルートで登ってマラングルートで下ってくる5泊6日の行程です。いくつかのサイトを見るとガイドの人数などが決まっているように書かれていますが、どうも絶対にこれと決まっているわけではないようで、ガイドとサブガイドさえいれば、山行スタイル次第ではポーターの数を減らすことも可能なようです。特に特殊な登攀などをする計画などは現地エージェントとよく打合せをして詰める必要がありますし、4名にガイド2名というようなパッケージも不可能ではないはずです(ただし各自が30㎏ぐらいの荷物を担ぐことになります)。

下記リンクはタンザニア公園局の公式に要求するパークエントリーフィーです。費用がここのところ高騰しておりますので、5泊6日でキリマンジャロに入ってキャンプをするだけで690USDがかかります。
http://www.tanzaniaparks.go.tz/images/document-uploads/Tourism/Park%20Tariffs%20for%20NR%20&%20Residents.pdf

さらにガイドとポーターらの入園料、宿泊料などがかかりますので、最低経費で800USD、そこに送迎の車両代、飲食材料費が加わって、さらにガイドに20ドル、コックに15ドル、ポーターに10ドルの最低賃金が支払われますので、あっというまに1500-2000ドルの費用がかかることになります。

今回の行程ではガイド2名(ヘッドガイド+サブガイド)、コック(料理をするが荷物ももちろん持つ)、ウェイター(英語ができるポーターとコックの間ぐらいの立ち位置で登山客の面倒見をする役割)が1名、ポーターが6名のサポーター10名+登山者2名で一人あたりの費用が1750USDでした。これには出発前のオリエンテーリングから下山後の宿泊地帰還までが含まれておりますが、サポーターたちはチップを要求してきます。

チップについては後述する予定です。

<装備について>

元々アフリカに派遣されることになった時からキリマンジャロに登るつもりでしたので、ボツワナまで装備を持ってきておりましたが、冬装備の多くは日本に置いてきました。
必要な装備はレンタルがあるだろうということであまり気にしていませんでした。Moshiの町には中古用品店もあるとのことでしたが、登山客が置いていったような山岳用品ブランドの中古品はほとんど見つかりませんでした。新品を買うためのマーケットも無いので、必要な装備は基本的に事前に準備しておくことが必要だと思います。
レンタルもツアー会社が提供してくれますが、新品価格の1/2-1/4ぐらいの価格でかなり高額になります。
迷ったら富士登山の装備でだいたいOKです。富士山に山肌も近く、気候も頂上までかなり似ています。技術レベルや体力レベルもとても近いです。違うのは大きさと標高ですので、装備にはそれほど影響しないファクターです。

・服装(乾季の8月に登山した場合)
下着はメリノウールを利用することで臭いを抑えることもできますので1セット、万が一の濡れた時用にもう1セットあれば十分です。シャツはロングスリーブで良いと思います。その上に着るアウターシャツ、セーター、ダウンジャケット、ハードシェルのレインジャケットがあれば8月は耐えることができると思います。夜中に寒くなっても-10度程度でしょうか、頂上付近だと昼間でも氷点下ですが太陽光が強く暑いです。

下はメリノウールのアンダーパンツ、コンプレッションタイツはあると楽になりますが、毎日の脱ぎ着が面倒になるかもしれません。私はコンプレッションカフガードだけ持って行きました。防寒用にロングタイツ(比較的厚手のもの)、山用の長ズボン(できれば冬対応のもの)、レインパンツで登りました。
冬山用のアルパインパンツほどは必要になりません。

具体的に自分の装備を書きます。
まず山用の長ズボンですが、自分のミスで干したものを取り込み忘れ持っていくのを忘れました。7分丈のサイクリングパンツ(パールイズミ)を持ってきていたので、ほぼそれで登りました。Nさんから中古で買ったズボン(薄いがライナー付き)を借りたのですが、山登りにはどうしても動きづらいところがあり、登頂時の装備はサイクリングパンツでした。
メリノウール製品はいずれもモンベルのものです。

・下着類
メリノウールパンツ、メリノウールシャツ(ロングスリーブ)、メリノウールソックス

・下半身
ユニクロヒートテックタイツ(ヒートテックが無意味なのはさておき履きやすい)、CEPカフガード、登山用ウールオーバーソックス(予備含めて2対持って行きましたが1つで良かった)、モンベルストームクルーザーパンツ(日の出前などの寒い時のみ)

・上半身
K-WAY・ソフトシェルジャケット(内側が起毛になっている)、ユニクロ・ULダウンジャケット(安いのでガンガン使える)、ミレー・ハードシェルジャケット(レインウェアーを兼ねる)

・頭部
カンボジアで買ったショール(シルクベース)、Buff・ネックウォーマー、Halo・バンダナ(ヘルメット汗止め)、Petzle・ヘルメット(特に危険個所はありませんが、カメラ装着用と安全対策としてかぶっていました)

・靴

他の装備と同じく富士山を想定してください。防水透湿素材のトレッキングシューズがベストだと思います。乾季に限って言えばトレランシューズの方が軽くて良いと思います。ただし、冷え対策と砂の侵入対策があるので、トレランシューズの場合はショートでも良いのでスパッツ(ゲイター)を用意すると良いでしょう。
また頂上付近は残雪が多く、その上を歩くことも多いので、滑り止めを持っていくと良いと思います。滑って転んだら滑落するというシチュエーションでもなく、6本歯のアイゼンだとやりすぎなぐらいです。軽くて携行しやすいゴムスパイクやチェーンの滑り止めがベターだと思います。現地に行く前に装着の確認をしてください。
なおキャンプ地ではサンダルやゴム草履を使います。楽で持ち運びしやすいものを選びましょう。無いといけないものではありませんがあった方が良いです。
具体的にはキャラバンのミドルカットトレッキングシューズを履いていきました。

・その他
手袋は軍手でしたが、フィット感がイマイチなので登頂時のみモンベルのインナーグローブとREIのグローブを使いました。

ヘッドライトは新品電池にして持って行きましょう。必要です。

カメラは持って行くか悩みましたが一眼レフを持って行きました。レンズは単焦点パンケーキと55-250㎜ズームの2本、アクションカメラとしてOMI Camをヘルメット装着してライフログモードで撮影しておりました。もう一つのカメラはスマホのiPhoneX、これだけでもそれなりに写真が取れます。電源としてANKERのモバイルバッテリーを2本持って行きましたが、20000mAhもあれば1本で十分だったと思います。毎晩OMI CamとiPhoneを充電しておりました。最終キャンプのKiboでは外気温が寒くなるため、充電がイマイチだったため、電子機器も暖かくする必要があります(一緒にシュラフに入れるなど)。電子機器と一緒に寝るのはリスクもあるので、自分自身は特に寒くて辛いという事は無かったのですが、電子機器や水用に使い捨てカイロを持って行くと良かったかなと思います。
カメラバッグPaaGo!の3wayチェストカメラバッグ「フォーカス」を利用しています。今回ぐらいの装備(中型一眼レフにパンケーキレンズとズームレンズの2本、モバイルバッテリーとアクションカム)ならば、前に下げられるシステムはとても便利です。また荷物をガイドさんに持ってもらう時にはハーネスを外して肩掛けスタイルやウェストバッグスタイルで持てるので自由が利きます。行動記録のメモも雨蓋に入ります。

水筒はCamelbakの2LハイドレーションパックとNalgenの1Lボトルを持って行きました。Camelbakは便利ですが、最後の登頂中にチューブが凍ってしまいましたので、保温チューブを被せたうえで、息を吹き込んで凍結防止をしないといけません。
CAMELBAK(キャメルバック) アウトドア クラックス 2.0 L リザーバー 1821714

CAMELBAK(キャメルバック) バッグパーツ アンチドート インシュレーテッドチューブディレクター 90779 18890919

 

トレッキングポールは足の負担を軽減し長い登山行程を快適に歩くためにも必ず持って行くべきだと思います。使い慣れていない人は日常の街歩きなどでダブルストックを使ってみて慣れておくと良いかと思います。私はBlack Diamondの折って収納するタイプを持って行きましたが、LEKIでもなんでも良いです。

頭部はHALOやBuff、手拭いなどで複合的に保護していましたが、ラクラーバ(目出し帽)と手拭いが一つあれば十分だったと思います。もちろん日本手拭いはキリマンジャロでも万能です。乾きやすいのが良いです。

防寒、保温対策に!フェイスマスク 目出し帽 サラっとしたサテン生地です

寝袋はインナー用に3シーズン用のペラペラなタイプを持って行きました。これは実際にインナーとして使いました。レンタルで-5度ぐらい対応の寝袋を借りたのでこの2つで十分でした。理想的には-10度対応ぐらいの寝袋にシュラフカバーの組み合わせが荷物も少なくなってベストだろうと思います。
モンベルならバロウバッグの#1か#2です。#3では物足りないと思います。日本で冬山に行かないのであれば#2にシュラフカバーの組み合わせでも十分だと思います。

webshop.montbell.jp

これらの装備を入れるバックパック20Lのデイパックを自分用に、60Lぐらい入る3ウェイバッグをポーター用に準備しました。これぐらいでちょうどいいと思います。60Lはもう少し減らせたかもしれません。雨が降る可能性を考えるとザックカバーはあった方がいいです。ガイドは常にザックカバーを装着していました。

行動食の類はクッキーなどを大量にもらうと聞いていましたが、最終登頂時以外は特になく、ところが最終登頂時には行動食を食べる元気がありませんでした。最終登頂の行程ではCCDなどの水に溶かして飲むタイプの栄養補給が有効だと思います。それ以外は好きな行動食を持って行くようにしましょう。一緒に登ってくれたNさんくれたドライフルーツとナッツ類がアフリカを感じることができて美味しかったです。

グリコ パワープロダクション CCDドリンク 45g×10袋

上記はあくまでも6-9月の乾季の装備です。雨に濡れる可能性が高いシーズンは傘を持って行く(ガイドは傘をいつも持っていました)。

サングラスと日焼け止めは必須です。サングラスはできれば側方も覆うようなスポーツタイプか山用の覆いがついたタイプを持って行きましょう。近視の人は補正レンズ付きで視界を確保してください。自分はRudy Projectにインナーレンズを付けて行きました。夕食時には暗くなるので通常の眼鏡も必要になります。日焼け止めをうっかり塗り忘れると酷い日焼けになります。自分は日焼けで黒くなるのは気にしないのでいつも塗りやすいSPFスコアの低い日焼け止めを使っていますが、スポーツに適しているとうたっている落ちにくい日焼け止めが良いかもしれません。
何度も塗り直していたつもりでしたが鼻が日焼けしていました。唇の日焼け止めが疎かになりがちなのでそちらも注意してください。山岳用品店に行くと日焼け止めリップクリームを売っています。5000mオーバー、赤道直下の紫外線はとても強いです。

とりあえず何かコメントいただいたら、この投稿は加筆修正していくようにしますので、お気軽にコメントください。

大事なことなのでもう一度書いておきます。

キリマンジャロ登山は富士山に似ている

そのつもりで装備などを用意したら問題ないかと思います。

ねっ ちゅー しよう

日本では小学生が屋外活動で熱中症になり死亡したそうです。
毎年のように、熱中症による事故のニュースが出てくるようになりました。
これは気候変動、地球温暖化の影響ではないかと言われています。

単純に東京で最高気温の推移を見ると40年ぐらい前と比較して1度ぐらい、100年前と比較すると2度ほど上昇しています。

www.travel-zentech.jp

温暖化と言われるものは単純に気温が上昇するだけではなく、海水表面音の上昇とそれによる雨量の変化も伴います。台風が以前よりも強まりながら日本列島にぶつかるようになった気がしませんか? 昔は日本列島にぶつかる直前に海水温が低下していくために威力が落ちていたのですがほんの1-2度違うことで、今では台風は威力を増したまま日本列島にぶつかっていると言われています。
そして大きな影響を受けているのが偏西風の蛇行現象です。北半球において、偏西風が南北に大きく振幅を見せることで、上空では北から強く風が入ってくる地域と、南から強く風が入ってくる地域ができるため、世界的に見るとシベリアが暖冬で永久凍土が溶けて大変だって話をしている一方で日本は未曽有の寒気団に襲われ厳冬になっているなんてことが増えています。日本だけで気象を見ていては本質を見誤ります。

上記のようなことを総合して地球温暖化ってなんなのかを一言で表すと、通常ではありえないような異常気象(暑すぎる、寒すぎる、雨が多すぎる、少なすぎる、巨大台風等)が頻繁にやってくることだとも言えます。そしてその傾向は日本に限りません。

 

日本が暑い暑いと騒いでいるこの7月、ボツワナは南半球にあるので冬です。寒いです。先日は-3度を記録する地域もありました。

2017年は記録的な大雨でしたが、2018年も大雨で、傾向としては雨季が後ろにずれているようです。農期は雨と気温に左右されますので、一年の中で多少のずれを見せながら耕し、種まき、成長、収穫の季節が決まっていますが、今年は種まきのタイミングを逃した農家が多かったようです。それをカバーするのが農業技術だったり、農業指導なのでしょうけど、この国では持続可能な技術開発なんてまるで進んでいませんので「ああ困ったな」と愚痴を言っておしまいです。

バオバブの多い北部Gweta地方は洪水で浸水しており、5月になっても水に浸かっていました(流出河川の無い平地なので窪地に溜まった水は蒸発するまで残ります)。

2017年はモザンビークを巨大サイクロンのDineoが襲い、大型低気圧になった後にボツワナ上空で低気圧が停滞したため記録的な大雨になりました。ちなみにローカルの人たちはDineoが降らせたと言っていますが、名前の付いたサイクロンのDineoは消失して低気圧になっているので間違いです。

そんな感じで、日本が暑い暑いと喘いでいますが、世界中で気候変動の結果は見えています。他人事ではいられません。

じゃあ、何をやるのか?

簡単なことです。環境マインドを持って日常の生活や労働、移動、消費を見直しましょうって話です。1億年先の話をしているわけではありません。せめて2世代、60年分ぐらいは責任ある生き方をして、未来の世代に生き残れる地球環境を残すのが使命だと僕は思っています。

街中の小動物

同僚と昼ごはんの帰り道。

小路の先に小動物が走っていた。

 

同僚「あ、マングース

マサ「いやいや、地リスだろ」

 

ちょっと歩くと横の駐車場を走るマングース

マサ「あ、マングース。疑ってすまんかった。」

マングースのいる街、それがハボロネ

ボツワナ大統領 アフリカ諸国外遊 コモロ連合訪問

最近、はてブロ更新していないよと指摘があったので、もう少しなんとかしなくちゃと思っていたこちらでも情報発信していきます。

BWgovernment - His Excellency the President of the...

コモロ連合を訪れたボツワナ大統領の様子がFBでストリーミングされていたけど、回線事情が気になります。ボツワナはFBが主で公式ホームページはサーバーダウン、ウイルス感染などで繋がりにくいうえに、繋がっても欲しい情報にたどり着けなかったり、たどり着いたと思ってもファイルがありませんとエラーメッセージを返されたりするわけです。そこでボツワナの最新事情を知りたい人はFBのBWgovernmentをフォローするわけですが、その更新内容がボツワナらしくゆるいです。

さて、独立からしばらく荒れていた(1999年までクーデターが発生しており、この時の軍政アザリ大統領から2回大統領が変わっていますが、現在は2度目のアザリ政権のようです)ことで、アフリカ最貧国の一つらしいコモロ連合マダガスカルが近いだけにバニラなどの農産物を作っているようです。マダガスカルのバニラが高騰しているのでチャンスなのか、それともコモロのバニラはマダガスカルの中に入れられているのか気になります。
 日本で行われた外相会談では産業化による自立支援を約束したようですが、発展に必要なのは約束を守ることが最初です。その次に品質と顧客満足かな。
歓迎の楽団があまりにもおそ松さんな感じなのは、人口が少ないってことだけじゃなく練習が足りていないんじゃないかなと思ったりもします。そういう小さな部分が改善されていくようになったら夜明けが近いのかもしれません。

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(写真はボツワナ政府FBページより)
今回の外遊はマラウイセイシェルコモロ連合を回ってくる旅路のようですが、どんな成果をあげて帰ってくるのか、単なる表敬訪問なのか気になります。

 
アフリカでは優等生のボツワナですが、それもダイヤモンドマネーがあってのこと。JICAが推進している「産業の多角化」という目標はどうにもこのダイヤモンド依存が無くならない限りは始まらないのではないかという懸念を私はしています。立ち上がりたい、変わりたいと思っていない人を変えようとしても無理。
ボツワナの場合は知識ではよく分かっているのだと思いますが、市民に危機感がまったくないのが大きな問題です。
 
海外に行く時に渡航先を調査すると思うのですが、外務省の情報は確認していますか?
私の場合は日本の外務省とアメリカCIAあたりは必ず確認するようにしています。途上国旅行は楽しいですがリスクも高いですから、どうやってリスクを取っていくのか、考えて行動しないといけません。