福島県主催 訓練所 Day23
本日は福島県主催の被災地風表被害問題を考えるスタディツアー(正式名称ではない)に参加してきました。
末廣酒造
若松城跡
合同庁舎にて會空
JAふくしま未来
末廣酒造は山廃発祥の蔵です。社長の案内で蔵見学をさせていただきましたが、社長がかなりかっ飛ばしてます。最後には純米吟醸のお土産までいただいてありがとうございました。
若松城は鉄筋コンクリートのコピー天守閣で中は博物館になっています。
石垣は三つの積み方がありましたが、東側の内堀に面したここが一番綺麗でした。
会津若松のお約束で、展示に気合い入れているのは戊辰戦争。江戸時代より前はあまり関心が無いようにしか見えません。
150年前の負け戦の恨みをここまで維持していける矜持はすごいと思うのですが、子供の頃からそれに触れていない僕らには、なかなか理解できません。
お昼ごはんは博物館そばにあるお店で喜多方ラーメンとミニソースカツ丼、ビールと唐揚げも付けました。久しぶりの暴飲暴食を楽しみます。
場所を合同庁舎に移して、観光ビューローの方からお話を聞いたら、會空の代表からのお話。
會空はフクイチの所在地である大熊町の方が、避難先にした会津若松地方で手工芸を通じて、原発被害を忘れないで欲しいと活動しているもので、會津木綿で熊のぬいぐるみを作って活動しています。
原発の安全は神話でしか無かった、負の遺産を子供らの世代に残すようなことだけはしてはいけない。「金の力に負けるな」という浪江町長の言葉。
そんな事を被災の状況説明をしながら訴えていました。
大熊町の住民は被災前の93%まで減っておりますが、なんで全員避難の大熊町で住民がいるのかと聞いたところ、特例で住民登録をそのまま認めているのだそうです。そうすることにより補償が受けられたり色々あるからだそうで、大熊町の人はほとんど住民登録を外していないのだと言っていました。
住民の中には賠償金を多くもらっている人もいて、実際に多くの人が働かなくても生きていける状態にあるそうです。それが金に負けるなという話だと。
僕は具体的にいくら貰っているとかそういうのがみえたら想像がしやすいと思うのですが、日本人はこういう金額の事を言いたがらない人がほとんどです。例えば原子力立地給付金なども地域の総額は出ますが、個々の金額は見えません。
その金額は「人を黙らせる」目的で支払われているものなので、反原発派の私からは「敵の手の内がみえたら良いな」と思っているのです。
最後にJA二本松の放射能検査を見学しました。
二ヶ月の間に30万袋の米袋を6台の検査機で検査するそうです。今のところ二本松の米から基準値100Bqオーバーは出ていません。
「福島の米は怖くないよ」…ではなく「美味しいよ」と言って売れるようになりたいとの事でした。
ちなみに検査にまつわるコストは全て東電による補償でランニングコストとしては300円/袋ほど請求しているとのこと。また、これとは別に買い叩かれて安くなった分の差額補償もあるとの事。
東電の補償ということは、東電の電気を利用している人が負担している費用ってことです。もちろん原発ではなくそれ以外の費用として。それっておかしくないのかなと思いました。
とても充実した1日のスタディツアーでした。
福島県国際課の皆さんに感謝。